総合的な学習の時間にて、夕日寺に伝わる伝統「田んぼ染め」を体験することができました!
9月22日(木)には、田んぼ染めの歴史と今、そして染め方の手順や、下準備である「しぼり」「たたきだし」を実際に体験しました。
「しぼり」では、ビー玉やピンポン球、ゴルフボールを染めたい生地と一緒に、輪ゴムを使ってしばりつけることで模様を付ける方法だと教わりました。
「たたきだし」では、自然に生えている葉を使い、模様を付けたい生地に当てて、上から何度もたたくことで、葉にあるエキスを染みこませる方法だと教わりました。
子どもたちは「こんな模様にしたいな」と思い思いに想像を膨らませながら、一生懸命に作業をしていました。
「田んぼ染め保存会」の皆さんを始め、「金沢大学」の学生さん達も助っ人に来て頂き、充実した時間を過ごすことができました。
作業後には「早く染めてみたい!」「どんな模様になるんやろ!」と興奮冷めやらぬ様子で、次の染め付けに対する意欲が高まっているように感じました。
そして、翌週の9月29日(木)は、いよいよ「田んぼ染め」の体験でした。
「田んぼ染め実行委員」を中心に、体験がスタートしました。
実行委員のみんなも、一人一人が自分の役割に責任を持って、上手に話すことができていました。
いよいよ体験スタートです!まずは、
@染めたい生地を流水で洗う
山からの豊かなわき水を使って、下準備がしてある生地を、それぞれ丁寧に洗うところから始まりました。
子どもたちはわき水の冷たさに「めっちゃ冷たい!」「なんでキレイなのに洗うんかな?」など、思い思いの感想を言っていました。
キレイに洗い終わった後は次の手順、
Aなべで生地を煮詰める
ウルシのエキスを煮出したなべに、洗い終わった生地をつけ込み、じっくりと時間をかけて煮込みました。
煮込むことで、白色だった生地がみるみる赤茶色に変わっていく様子を見ることができました。
保存会の方は「ここで煮ることでウルシに含まれる タンニン を生地に含ませることができる」と教えてくれました。
子どもたちは「なんか茶色っぽく変わったね!」や「料理しとるみたい!」「カレーなべみたいやね」と色の変化に驚きながら、作業を楽しんでいました。
煮詰め終わったら、いよいよ、
B田んぼに生地をつけ込む
裸足になりながら、田んぼの中へ生地と一緒に手を入れながら、優しく生地を揉み込んでいました。
「色を濃くしたいときは何度ももむといいよ」とアドバイスをもらいながら、泥に入る感覚、泥を触る感覚、生地の色が変わっていく様子を思い切り楽しんでいました。
「ぬるぬるしたけど面白かった!」「生地めっちゃ黒くなった!」など、興奮する様子も見られました。
そして、余分についた田んぼの泥を落として「しぼり」に使った道具をとって乾かすと、
C田んぼ染め完成!!
一人一人が味わい深い色になり、綺麗な模様を付けることができていました。
色や模様の違いに驚く声もたくさんあり「なんで同じことしたのに色が違うんだろうね」「同じ結び方なのに模様も全然違うね」とお互いの作品を見合いながら、予想したり考えたりする様子も見られました。
今回の貴重な体験を通して
「田んぼ染めがとっても楽しかった。この楽しさや不思議を他の人や学年にも伝えたいです。」
「自分達が体験できたのは保存会の人たちが伝えてくれたから、みんなに感謝したいです。」
など、夕日寺に伝わる伝統の大切さ、田んぼ染めの持つ魅力を感じることができていました。
今後は「田んぼ染め踊り・唄」を保存会の方々から教えてもらう予定になっています。
田んぼ染めに対してより一層興味を持っている子どもたちと一緒に、学習を深めていければいいなと思っています。
田んぼ染め 最高!!! |